海外の建築基準法はどんな内容?

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annca / Pixabay

建築基準法は人命や健康、財産を保護することを目的に、建築物に対して最低限安全性を確保する基準を設ける目的で定められている規範です。日本では当たり前のように定められている法律ですが、国によって体系や構造に違いはありますが、海外にも建築基準法は存在します。日本とはどんな違いがあるのか、海外の建築基準法についてご紹介しましょう。

建築基準はモデルコードなどで定めているケースがほとんど

日本の場合、建築基準法の詳しい規制は行政機関が定めている政令や省令などに委任し、総合的に構造を設けている特徴があります。一方、海外の場合、規制の権限や手続き、基準を設ける上での根拠などは法律で決められますが、具体的な建築基準の定め方は日本と異なるようです。日本は行政機関の政令・法令に委任していますが、海外は公的機関などが設置した独立機関が作成するモデルコードのような別文章で定めているケースが多いとされています。

規制方法に性能規定を求めている傾向がある

海外の建築基準法の大きな特徴は規制方法でしょう。一定の性質を求め、具体的な設計方法に対しては裁量に委ねるという形の「性能規定」を主とする規制方法に定めている国が多いようです。モデルコードで性能規定が求められるようになった背景は、1976年に北欧5ヶ国の建築規制当局により構成された「ノルディック建築基準委員会」が「NKBモデル」を提示したからです。

そのモデルコードで性能規定化の考えが提示されたことで、他の国のモデルコードにも機能規定を主とした規制方法が主流となりました。日本は以前、「仕様規定」が主で、材料、寸法、形状まで細かく規定されていました。しかし、性能規定は設計方法の自由度が高く、好みの設計やデザインに追求できるメリットがあり、個人の財産権を尊重する点では適切だったと言えます。

日本も1998年に建築基準法が改正され、性能規定化の考えに移行されました。ただ、建築基準法の性能規定を定めていても、定量的な要件も具体的に求めているのはオーストラリアやカナダで、アメリカの多くの州では定量的要件の規制は要求していないところもあるので、国によってばらつきは大きいと言えます。また、裁量が広いので建築の安全性に対して、十分な規制ができていないという指摘もあり、性能規定が絶対的に良いものとは判断しにくいです。

このように、海外の建築基準は公的機関が作成したモデルコードで定められていて、また規制方法は性能規定を主としていることは分かりました。国によって内容にばらつきがありますが、建物の安全性を通じて人命や財産などを守るという目的は日本と海外に大きな違いはありません。

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