耐震技術の進歩について

公開日:  最終更新日:2018/08/26

geralt / Pixabay

日本は世界有数の地震国と言われています。2014年では震度1以上の地震が2025回にのぼり、最大震度5強を観測した地震もありました。気象庁は震度0から7までの揺れをその都度10段階で発表していますが、私たちが気づかない間にも頻繁に地震が起きているのです。残念ながら地震は自然に起こる災害なので、いつどのくらいのレベルの揺れが起こるのかは予測できません。しかし、地震が発生した時の被害を少しでも減らすための技術が進歩してきていることは確かです。ここでは、着実に進化し続ける日本の耐震建築技術について解説していきましょう。

世界トップクラスを誇る日本の耐震工学

建築分野はデザイン・エンジニアリングという2つのジャンルに分けられています。日本では伝統的に2つの分野を合わせて学ぶスタイルを採用しているため、見た目やデザインだけに限定せず、地震にどのくらい耐えられるのかという構造設計も行います。欧米などではデザインとエンジニアリングは別ジャンルで学ぶスタイルなのですが、地震大国である日本は構造設計という考え方なしにデザインを決めることはできないのです。そのため100年の歴史に渡る日本の耐震工学技術は、世界トップクラスと称されています。

計測技術とシミュレーションの開発

耐震建築の基本にある構造力学は、すでに18世紀頃から確立していました。今でも原則的なことはそれほど変わっていませんが、大きく変わってきている部分として「計測技術」が挙げられます。地震派をより正確に観測できるようになり、どんなタイプの震動なのかその揺れに対して建物はどのような影響を受けるのかシミュレーションすることができるものです。

様々なタイプの揺れを再現できる震動台の上に建築物モデルを置き、耐震効果を検証することができる実験装置が開発されました。このような研究や開発が進んでも地震の起こり方は次々と変化を見せ、被害の出方も予想通りにいかないことは多々あります。揺れが加わった時の建物の動きは計算できても、それ以外の細かな動きに関してはわからない部分もたくさんあるのです。ですから計算だけでなく、経験に基づいた設計者の「勘」や「直感」が必要とされているのかもしれません。

近い将来大きな地震が起こることが確実視されていることから、耐震工学の研究はますます重要になってきます。建築分野の中では地道な作業が多く地味なジャンルではありますが、耐震工学は建築の土台を支える「縁の下の力持ち」と呼ばれる学問と言えるのではないでしょうか。

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