超高層建築物等の長周期地震動対策について

公開日:  最終更新日:2018/01/26

jplenio / Pixabay

高さが100mを超えるような超高層ビルは、地震の際に大きく揺れるのが特徴です。例え震度2や震度3の地震であっても、高層階にいると伝わってくる揺れは大きなものとなります。低層階はさほど揺れることは無く、高層階と比べて揺れに違いが現れます。このような違いは振動の伝わり方が違うことによるものですが、地震振動はビルを倒壊させてしまう危険があるのです。

特に長周期の振動が起こった場合、エネルギーの逃げ場がなくビルの構造に影響が出るおそれもあります。超高層建築物に当てはまるものは、高さが60mを超えるものが一般的です。このような建物は揺れに弱く、地震による大きな揺れが発生すると、特に上層部は振幅が大きく揺れます。こうした長周期地震振動に関しては、各高層建築物での対策が求められています。

長周期の地震振動は、ゆっくりと大きく揺れることが最大の特徴です。一般的な短周期の地震は強く短時間だけ揺れますが、長周期の地震は左右に大きく建物が揺れ、時間も長いことが違いとなっています。そのため、超高層建築物による長周期地震振動の対策は、基礎の部分に制振装置を組み込み、地震による振動を分散させる手法が一般的です。

制振装置は鋼材やオイルダンパーを使用し、振動エネルギーを吸収・分散させる効果を持ちます。既存の建物へ組み込むことで、高層階へ伝わる振動の周期を抑制し、建物の損壊や周囲への被害を低減できます。

現在は南海トラフによる巨大地震が懸念されており、実際に地震が起こった場合は甚大な被害が出るとも予測されています。特に超高層建築物が倒壊するリスクも潜んでおり、こうした懸念を無くすため、国土交通省が南海トラフ沿いの長周期地震振動対策を急いでいます。

超高層建築物の場合、想定される長周期地震振動の検証、及び対策を講じることが望ましいとされています。現在の超高層ビルなどは一定の耐震性能を備えており、ビルそのものが倒壊するようなことはないと考えられています。しかし、揺れによって建物の一部や設備、内装などに損害が出たり、建物内に居る人に被害が及んでしまう可能性があります。

建物にどのような被害が及ぶかは、実際に地震が起きない限り分かりません。ただ、被害を抑制する手段は様々あり、超高層建築物の場合は制振装置などがその役割を担います。こうした被害を抑制するために、高層ビルなどへの制振装置・ダンバーの設置など、長周期地震振動対策が求められています。

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

Your Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP ↑